皆さんは、レンズにカビが生えるということをご存知でしょうか?知らなかったという人はちょっと意外に思うかもしれませんが、手入れを怠って長期間放置しておくとレンズにカビが生えることがあります。正確にはレンズ表面に付着した汚れ(埃、皮脂、ダニなどの死骸)にカビが生えるのですが、これを聞いてちょっと不安になったでしょうか?(^^;)
今まで気をつけていなかった人は、そもそもどうやって確認したらいいかわからないと思います。また実際にカビがあった場合はどうするべきか。
今回はカメラレンズにカビがあるか確認する方法と、カビがあった場合の対処法をまとめた記事になります。
カメラレンズにカビが生えるとどんな感じ?
カメラレンズに生えるカビは、クモの巣が張った感じと表現されることが多いです。youtubeにレンズの状態について説明している動画があったので、下記に載せておきます。そちらを見ていただくとクモの巣と表現されることに納得されると思います。(カビについての解説は3:11から)
カメラレンズのカビの確認方法
カビがレンズ表面に発生している場合は、あきらかに見ただけでわかると思います。上記の動画で説明されていたとおり、カビが生えていた場合、クモの巣のようなものがついています。
しかし、レンズ内部のカビとなると、普通に見るだけでは分からなかったりして少々確認しづらいかもしれません。
そんな時の確認方法としては、まずレンズを横にして台に置いきます。そしてレンズの絞りハネを全開にしてカメラレンズのマウント面から、懐中電灯などの光を当てます。そうしたら、カメラレンズ表面側からレンズを覗き込みカビがあるか内部を観察していきます。この時カメラレンズを傾けたりして、いろんな角度からレンズ内部を確認してください。カビは角度によって見えたり、見えなかったりするので、一方向からの確認だけだとカビを見落としてしまうかもしれません。
レンズにカビがあった場合の対処法
カビを発見した場合、これを除去するためにクリーニングを行います。
クリーニングするにあたり必要なものは以下のものになります。一応Amazonで買えるものも載せておきますので、参考にしてください。
・シルボン紙
・無水エタノール(消毒用アルコールなどは蒸留水を含んでいるため使用する場合は無水のものを選んでください)
・中性洗剤(カビが落ちづらい場合に使います)※弱アルカリ性や酸性のものはレンズを傷つけるおそれがあるため使用しないでください。パッケージ裏面にある成分表を確認してみてください。液性という項目に書いてあるはずです。
手順
①シルボン紙にエタノールを染み込ませる
②染み込ませたシルボン紙でレンズのカビを拭く
③なかなかカビが取れない場合、無理に拭かず中性洗剤やカビキラーを使う
④中性洗剤などを使った場合はエタノールの染み込んだシルボン紙できれいに拭き取る
手順は以上になります。ポイントはカビを拭き取るものやアルコールは無水のものを選ぶということです。
拭き取るものによっては、レンズにキズをつける原因になりますので気をつけてください。この記事ではシルボン紙をおすすめしています。アルコールは水分が含まれているものだと、水分が乾燥した際にレンズ表面にやけついてしまうおそれがありますので、使用しないよう注意しましょう。
レンズ内部にカビがある場合
レンズ内部にカビがあった場合はレンズを分解する必要がでてきます。
分解することに抵抗やハードルを感じてしまう人はメーカーや修理業者に依頼するという方法もあります。
修理費用に関しては、HP上で修理料金を公開してる日研テクノを見ると、
Canon:7500円~
Nikon:7500円~
OLYMPUS:7000円~
ペンタックス:7000円~
となっており、レンズの状態にも寄りますが、7000~10000円くらいが相場です。
カメラ修理店
カメラのキタムラ:https://shop.kitamura.jp/files/syuuri/index.html
日研テクノ:http://www.nikken-techno.co.jp/index.html
カメラレンズの分解方法
実際の分解方法はカメラレンズによって異なりますが、以下の動画を参考に解説していきます。
分解に必要な道具
・精密ドライバー 前玉(レンズ)の枠に固定されているネジを外すのに使います。
・ペンチ 前玉(レンズ)を固定しているピンを抜くのに使います。
・レンズサッカー(吸盤) 前玉(レンズ)を引っ張り出すのに使います。
手順
まずレンズに固定されているリングを取るために、固定されているネジを外していきます。ネジを外したらリングを取り外しましょう。
リングを外すとその内側に前玉(レンズ)を固定しているピンがあるので、ペンチを使って引き抜きます。
ピンを抜くと前玉(レンズ)を引っ張り出すことができるようになります。動画ではドライバーを使い前玉(レンズ)を外していますが、レンズサッカーという吸盤を使って引っ張り出すこともできます。
レンズを取り出したら、先述の要領でレンズをクリーニングしてください。
クリーニング終了後は先ほどの手順と逆の順番で、レンズを組みなおします。
まとめ
今回はカビの除去についてまとめましたが、レンズはメンテナンスや保管方法の気をつけていないとカビが発生するリスクを高めてしまいます。特にバッグやポーチなどに入れっぱなしにするのはやめましょう。
定期的に風通しの良い場所においてあげたり、バッグなどには除湿剤を入れて日ごろからカビの発生を防止しましょう。
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